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モンハンワールドはアクション以外の遊びがかなり面白くなった

jkjg.hatenablog.com

実質↑の続き。

こっちには更に個人的にいいなと思ったことを書こうと思う。

※僕はモンスターハンターは2ndGまでやって引退、このMHWで久々に復帰、ストーリー未クリア、そこら辺を加味して読んでほしい。

 

  • フィールド

まずは「探索モード」の追加である。

以前のモンハンでは基本的にクエストを受注してフィールドに向かうしかないので、最長でもそのクエストの時間制限内しかフィールドを歩くことができなかった。しかしモンハンワールドでは「探索モード」という新しい機能が追加された。これは時間を気にすることなく、いくらでもそのフィールドを探索し続けることができるモードで、このモードの間はいくら死んでもゲームオーバーにならず、拠点に戻されなくなった。

次に、これは前回も話したが、フィールドが大幅に変更されたことで、単純に歩いているだけで楽しい空間になった。

今回のモンハンワールドのフィールドは、環境生物の存在、リアルタイムでのモンスター移動、高低差のあるつくり、バリエーション豊かな植物、環境生物などなど様々なアップグレードがおこなわれた。つまりフィールドそれ自体にかなり魅力がある。だから単にぶらぶらしているだけでも、レアな環境生物を見つけたり、テトルーのすみかを発見したり、地面に大きな飛翔体の影ができて、空を見上げるとリオレウスが空を飛んでいるのが確認できたり、この世界がちゃんと生きている=リアリティを感じることができる。これほど楽しい散歩はない。

 

  •  討伐/捕獲以外のクエス

個人的にモンハンワールドでなにより一番大きいと思うのが、モンスターを倒す以外の遊びの重要度が上がったことだ。

まず採集クエストが変わった。以前のモンハンにおける採集クエストって、捨てクエスト的な扱いというか、強制的にやらされるものって感じだったけど、今回はかなり良くなった。具体的には採集クエスト自体が撤廃され、新たに「バウンティ」なるものが追加された*1

バウンティはクエストとは違い、時間制限が存在せず、複数のものを同時にこなせる仕組みになっている。その結果、何かを採集する度にいちいち拠点に戻る、というような煩わしさがなくなった。また、単純にバウンティそれぞれの報酬が、以前の採集クエストに比べて豪華になった。具体的には防具強化に必要な鎧玉と、「調査ポイント」というものがもらえる。これは拠点にある様々な施設で利用できるお金のようなもので、食事の対価になったり、調合に使う植物を育ててもらったりいろいろなことができる。これによって採集をする意義が増した。

そして「探索モード」という時間制限のない、クエストと関係のない、ただフィールドをぶらぶらできるモードが追加されたおかげで、例えばバウンティを複数登録した後にフィールドに向かい、ゆっくり辺りを散策しながらついでに採集する、なんてことができるようになった。逆に効率よくさっさとクリアしたいという人ならば、バウンティはクエストとは別の扱いなので、クエストと並行してバウンティを登録し、採集と討伐/捕獲をまとめて行うこともできるようになった。

次に納品クエストが変わった。これまで書いた通り、採集クエストにはかなり大幅な変更があった。特定のアイテムを一定の数おさめる「納品クエスト」は、時間制限のある「納品クエスト」、時間制限のない「納品依頼」の二種に分裂したが(正直時間制限の有無以外の違いがよくわからない)、以前と同じく存在している。ただし以前とは違い、かなり意味のあるクエストになった。

卵を持ったまま回避行動を取っても卵が割れないようになった、というような細かい変更もあったが、それ以外の点として、報酬が変更された。例えば食事場の食材が追加されるであるとか、植生研究所で育ててくれるアイテムが増えるであるとか、つまり戦闘を有利に進めるために拠点をアップグレードしてくれる、という大きいリターンが得られるようになった。

他にも、クエスト関連(武器製作や調合のための素材集めを含む)やバウンティとも関係のない行動、例えば環境生物を捕まえたり、特殊な植物を採集したりしても、調査ポイントが貰えたり、食事場で使う食材が増えたりと、報酬が得られるようになった。

 

最後に、モンスターを倒すタイプのクエストにも変更があった。特にモンスターと対峙していない時の手持ち無沙汰な感じがなくなった。もちろんアクションゲームとしての駆け引きを楽しむパートもある。しかしそうでないパートにもちゃんと制作側が意味を持たせようとしている。同じ討伐/捕獲クエストの中でも流れがあるのだ。

以前の大型モンスターに会うまでの時間って、僕にとってはさっさとモンスター見つけてペイントボールを投げなきゃという、単に急がなきゃいけない、あまり意味のない時間だった。今回のモンハンワールドでは「今はモンスターを探す時ですよ」「今はモンスターと戦う時ですよ」ときちんとゲームの中で定義がされていて、戦う時はもちろん素材という報酬が手に入るわけだが、モンスターを探すターンにおいても報酬が入手できるようになった。たとえばモンスターの痕跡を探すことで調査ポイントがもらえたり、たまにモンスターが鱗などの素材を落としてくれたり。無駄な時間を過ごしている感じにはならない。

そしてモンスターの捜索と戦闘を繰り返し、経験を積めば積むほど、技術が上がれば上がるほどモンスターと余裕を持って戦えるようになり、その頃になるとモンスターを倒すまでの時間も短くなるし、もはや最初の捜索パートなんか不要になり、さっさとモンスターをとっちめたい気持ちにもなってくる。ゲームの仕組みとしても、モンスターの痕跡を見つければ見つけるほどそのモンスターについての調査が進み、モンスター発見までの時間が短くなるようになっている。つまり、自分の戦闘技術の向上と、モンスターの発見スピードの上昇が大体比例するようになっているので、またクエストクリアで得られる素材が豪華になったことも手伝って、以前よりモンスター討伐/捕獲に飽きるということが起きにくくなっている。

 

  • まとめ

これらの変更により、モンハンというゲームのプレイに幅が出た。フィールドでどんな行動を取ってもプレイヤーにとって何らかの利益になるので、ゲームを起動したときに、あのモンスターを倒すために頑張らなきゃ、という風には必ずしもならない。とりあえず適当に探索モードでだらだらバウンティやろう、今日はそろそろ武器防具のためにモンスターと戦おう、あるいはさっさと進めたいからバウンティもクエストも一気にやろう、今回はわいわいマルチプレイしよう、というように、多様な選択ができるようになった。また、モンハンの根幹の部分である「モンスターと戦う」クエストにおいても、何も得ることのない時間をできる限り減らし、インセンティブを与えたことで、クエストへのモチベーションが上がり、遊びやすくなった。結果、以前に比べて万人受けしやすいゲームになっている。

*1:バウンティの中にはモンスターを討伐/捕獲するものと採集するものの二種類があるが、ここでは主に以前の採集クエストがバウンティとして定義されるようになった、という話をしている。