なにもしらない

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思考停止うんぬん

返信ではない。

確か『錯覚の科学』に前置きとして書かれてたことなのだけど*1、現代でなぜ思考停止がこれほど多くなってしまったのか、それは単純に情報の量が多すぎるからだ、というのがある。情報を受け取る度に、それら一つ一つを丁寧に見て、これは信用していいのか、正しいことなのか、間違っていることなのか、じっくり考えることができるなら、それが一番いいんだろうが、現実的な話ではない。こんだけ情報まみれの世界でそれをやってたら、いつまで経っても終わらないからだ。供給が多すぎて、需要が全然追いつかない。すると、出来る限り速く情報を処理できるように、物事を単純化するしかなくなる。結果、正確性が失われ、思考停止という状況が起きやすくなる。

この前提があった上で、様々な例を踏まえながら、思考停止に陥らないように気をつけましょう、というのが『錯覚の科学』という本なのだけど、ただ僕が思うのは、いくら考え方を学んだとしても、インターネットは毎日毎時毎秒情報を垂れ流し続けてるわけで、そん中でいちいちそんなまどろっこしいことやってる時間なんかない。脳みそも足りない。つまり、大量の情報を浴び続ける限り、思考停止をやめることは難しいと思う。

情報の洪水の中で何とか思考停止を防ごう、ということを考えた場合、物凄く陳腐な結論だけど、単純に浴びる量を減らすぐらいしかないと思う。例えばRSSの登録数を減らすだとか、ニュースアプリを一つに絞るだとか、SNSに触れ過ぎないだとか、自分でも書いててこれどんだけこすられまくった結論だよとうんざりするくらいの、原始的な方法しかないんじゃないか。HDDは増やせるけど、自分の脳みその処理能力が今以上に上がるってことはないんだから。今のところ。

ただし当然のことではあるが、受け取る量を減らしさえすれば、自動的に思考するようになるわけではない。あくまで場を作るところまでで、そっからどう思考していくかというのは、やはり自発的にやっていくしかない。そのためのヒントとして、『錯覚の科学』のような本が役に立ってくるわけだ。

錯覚の科学

錯覚の科学

なんか錯覚の科学のステマみたいになってしまった。

*1:記憶があやふやなので本当は違う本かもしれない