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NHK連続テレビ小説「まれ」途中までの感想

現在NHKで放送してる連続ドラマまれを途中まで見たので、そこら辺までに考えたことを書きたいと思う。具体的にはまれが卒業する回まで見て、就職後の話は一切見ていない。

あの流れでいけば、このまままれは圭太と付き合うだろうと思っていたのに、そしてケーキ職人を目指すと思ってたのに、まさかの公務員ルート、しかも圭太は一子と付き合う結果になって、二重で驚いた。けれども、あのままストレートにくっついちゃったら物語的につまらないのかもしれないな、と後々思った。また、もし夢をかなえる方向に行って、そのままケーキの話が中心になってしまったら、海の話も輪島の話もおざなりになって、そうなると能登でやってる意味がなくなっちゃうか、とも。

それを踏まえた上であえて言うと、もしまれが公務員ではなく、ケーキ職人を目指すことを選んでいたならば、圭太と付きあえていたのではないかと思う。ケーキ職人になるということはつまり、夢を追いかけることであり、それは圭太と同じ考えを持つことでもある。それが付き合うことにも繋がるのではないか。

強引な論理展開かもしれない。でも実際のストーリーを踏まえて考えてみるとありえるのではと思える。まれは夢を諦めて、母の言うところの「まじめにこつこつ」な公務員となる。それによって、まれは漆塗師である圭太の祖父ではなく、お固い公務員である圭太の父親と共に働くことになる。圭太は父親(堅実)を振りきって祖父(夢)を追いかけ、けれどもまれは父親(堅実)のところに向かう。これがまれと圭太の恋愛模様に関係していないと考えるのは難しいだろう。この「すれ違い」とでも言うべきものが、二人の恋愛を阻むことになる。しかもその後、圭太はまれではなく、モデルという「夢を追いかけている」一子と付き合うことになるわけだ。

だからもしも、今後もまれが圭太のことを気にする素振りを見せるのであれば、それはまれの中にまだ、ケーキ職人になるという夢を諦めきれない気持ちが残っている、そういうメタファーにもなるのではないか、と思う。